空間脱臭

真空紫外光(VUV)によるオゾンと活性酸素種の効果

世界中で臭気管理に対するニーズが顕在化しています。その背景は、より快適なサービスを望む消費者ニーズに対し、臭気問題による機会損失(例:ホテル、飲食店等)の発生事例が増加しており、サービス提供者にはその対策を講じる必要があるためです。
しかし、現在空間脱臭の1つの手段として利用されているオゾンには、その生成方式に課題があります。

【放電方式の場合】
大気中でオゾンを生成すると環境問題の原因となる窒素酸化物も生成されてしまう
【水銀ランプによる紫外線方式】
オゾンを生成する波長(185nm)と分解する波長(254nm)の相反する作用により効率的なオゾン生成が困難

そこでウシオ電機は、真空紫外光に着目し、自社技術を活用することで、原理的に窒素酸化物の生成を抑え、水銀フリーのランプによるVUVで効率的にオゾンを生成させ、それぞれの課題解決を実現しました。

真空紫外光(VUV)によるオゾン発生と殺菌・脱臭のメカニズム

主な効果

放電方式と比較した時のメリット

安定したオゾン生成量

放電方式によるオゾン生成は、電極部分を定期的に清掃する必要があり、怠った場合には安定した放電がされずオゾン生成量が低下します。

NOxフリーの実現

放電方式は、無声放電、沿面放電のどちらの場合でも、窒素(N2)の分子結合を解離するのに必要とされるエネルギーが9.7eV以上あるため、以下の反応が起こりNOxが生成される場合があります。
N2 → (N)+ (N)
(N)+ (O) → NOx

ウシオの真空紫外光(VUV)方式は、エネルギーが7.2eVであるため、窒素(N2)の分子の結合を解離することはありません。したがって原理的にNOxが生成されないようになっています。

水銀ランプ方式と比較した時のメリット

水銀フリーによる優れた起動性

瞬時点灯が可能

水銀ランプが紫外線発光するには、管内両端の電極から電子が放出され内部の水銀と衝突することで紫外線発光する必要があり、これには数十secから数minかかるとされています。
一方、真空紫外光(VUV)は水銀フリーで管内部にはガスを封入しており反応が速いため、数ミリsecで紫外線発光します。
そのため、瞬時点灯/瞬時消灯が容易に行えます。

高効率なオゾン生成

水銀ランプは波長185nm(6.7eV)の波長で酸素を解離し、オゾンを生成します。しかし、同時に254nm(4.9eV)の光も出しているため、生成したオゾンを分解してしまいます。このため、高濃度のオゾンが作れないとされています。
一方、真空紫外光(VUV)は波長が短く高エネルギーで酸素を解離するので、酸素への吸収係数は水銀ランプのおよそ10倍以上、オゾンへの吸収係数は1/10程度なので、水銀ランプよりも高濃度のオゾンを生成できます。

水銀ランプ方式 真空紫外光(VUV)方式
O2 + hν (185nm) → O(3P) + O(3P) O2 + hν (VUV) → O(1D) + O(3P) →約10倍の吸収係数
O(3P) + O2 → O3 O(3P) + O2 → O3
O3 + hν (254nm) → O(1D) + O2 O3 + hν (VUV) → O(1D) + O2 →約1/10の吸収係数

コンセプト製品

  • 20Wタイプ
    形状:140(L)×20(D) [mm]
    電力:20[W]
  • 5Wタイプ
    形状:50(L)×50(D) [mm]
    電力:5[W]